ベッドの上で身を寄せ合う男と女。仮に女が男に聞いたとする。「ねえ、私のこと愛してる?」男はちょっと動揺するだろう。今しがたそれを証明したつもりでいたから。「わ、分かりません。」これはNG。こういう時はブルース・リーのアドバイスを思い出そう。Don’t think but feel. 考えるな、感じろ。
広島に原爆が落とされてから77年後の2022年8月6日「ポレポレ俳句部」が開催されました。 8月のお題は「原爆忌」「終戦記念日」または「残暑」でした。
石段の人影染むる終戦日(紙の舟)
焦点の合わぬ鏡像終戦日(楽来)
原爆や戦争の事を俳句で表現するのは難しい。想像力の限界に直面するし、言葉の無力さを痛感する。でもあきらめるわけにはいかない。限界を自覚しながらも、言葉を鍛え続けなければならない。むきだしの暴力に抵抗する時に、最初に手に取る武器が、言葉なのだから。
さて、冒頭の二人はその後ベッドを抜け出し、外出したようだ。
原爆忌フリーマーケットと俳句部(森の中の田んぼ)
連れ立つて甘いものでも原爆忌(松竹梅)
「これすてき」「かわいいね」「おいしいね」 二人は言葉を交わし合い、つかの間の居場所を確保する。どうぞ、お幸せに。
【今回の執筆担当者】
楽来/53歳。訳の分からぬ人生やってます。
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次回の俳句部は9月10日(土)です。 9月のお題は、「蜩(ひぐらし)」「法師蟬」「秋の蟬」のいずれか(傍題含む) ーーーーーーーー
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